代謝機能・解毒作用・消化機能と体の中でも非常に重要な役割を担う「肝臓」。
その一方で、「肝臓」は体内でひたすら黙々と働く「静かな臓器」ともいわれ、病気が進行しても気付くのが遅くなる傾向があります。
今回は、そんな大切な肝臓を健康に保つための、肝臓病・肝臓サポートに役立つキャットフードについて。選ぶときのポイントとおすすめのキャットフードをランキング形式でご紹介したいと思います。
猫の肝臓病とは?
「沈黙の臓器」。そう呼ばれるほど、我慢強い臓器である肝臓は、病気にかかっても重度になるまで目立った症状があらわれないのが特徴。
“肝炎”/肝炎が進行した”肝硬変”の可能性がある症状例
- 食欲が減った
- 痩せた
- 脱水症状
- 発熱、下痢、嘔吐
- 白目や口の粘膜が黄色っぽくなる(黄疸)
- 腹水がたまって、お腹が膨らむ
※人間用の風邪薬に含まれる「アセトアミノフェン」を猫が誤飲してしまった場合も、肝炎を引き起こす原因となります。人間用の薬の管理には十分気をつけましょう。
“脂肪肝”の可能性がある症状例 【特に肥満猫ちゃんは要注意!】
- 食欲や元気がなくなった
- 長い時間うつらうつら眠る
- 嘔吐・下痢
- 目や口の中が黄色がかる(黄疸)
- よだれを垂らす/意識障害を起こす
猫の肝臓の病気は、ウイルスや細菌、他の疾患からの派生など様々な原因が考えられます。
気付きづらい病気な分、気付いた時には症状が悪化してしまっているということも多い肝臓病。上記の症状が続く場合は、迷わず病院に連れていきましょう。(肝臓病じゃなかったとしても他の病気の可能性があります)
そんな恐ろしい肝臓病から愛猫を守る方法として、日々の食事はとても大事。食事療法で、肝臓の健康維持を目指しましょう。
肝臓病・肝臓サポートにおすすめのキャットフードランキング
- 良質な適量のタンパク質
- 低脂肪
- 適度な炭水化物
- 無添加・オーガニック
- 獣医師のアドバイス
この5つのポイントを考慮した上で、おすすめキャットフードをランキングにしました。
第5位:ロイヤルカナン猫用 肝臓サポート
- ランク:Dランク
- 1日あたりのコスパ:¥80
獣医師もおすすめする、肝疾患や胆管疾患の猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食「ロイヤルカナン猫用 肝臓サポート」。
実際に、肝臓の値が高かった猫ちゃんの体調が安定してきたという口コミも多数。多くの方が実際に使用して効果を実感していることから、信頼も高いフードです。
ただし、『ロイヤルカナン』には酸化防止剤として合成のBHAと没食子酸プロピルが使われています。肝臓ケアとともに、その後の猫の体調変化には十分な注意を払いましょう。
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第4位:ヒルズ プリスクリプション・ダイエット l/d
- ランク:Cランク
- 1日あたりのコスパ:¥90~
こちらも有名どころ、獣医さんもすすめる『ヒルズ』のキャットフードより、肝臓病の食事療法「プリスクリプション・ダイエット l/d」。
肝臓の負担を減らすため、高消化性のタンパク質・炭水化物を使用。肝臓の数値が高い、肝臓病にかかってしまった猫ちゃんの療法食としておすすめです。
主原料にトウモロコシを使用しているので、穀物アレルギー持ちは注意が必要ですが、有害な保存料や添加物は使われていません。
肝臓の悪い猫ちゃんの体調改善に実際に効果があったという口コミも多数で、信頼が厚いフードです。
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第3位:フィーラインナチュラル
- ランク:Bランク
- 1kgあたりのコスパ:¥359
動物性タンパク源として、人間の食用レベル(ヒューマングレード)の鶏肉を使用。
猫の体内で消化の負担となるイネ科の穀類は一切不使用(グレインフリー)で、有害な保存料・添加物も一切使用していません。
お値段はかなり高いですが、ユニークなフリーズドライの給与方法が特徴で、水やぬるま湯でふやかしてあげるタイプなので柔らかくて食べやすく、体調不良や食欲不振の猫ちゃんに試してみる価値は十分にあります。
栄養価もたっぷり、安心できる品質なので、肝臓が弱り気味の猫ちゃんの体調回復用フードとして役立ちそうです。
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第2位:YARRAH(ヤラー) オーガニックキャットフード
- ランク:Bランク
- 1日あたりのコスパ:¥241
オーガニックな原材料にとことんこだわった『ヤラー』のキャットフード。
主原料にはオーガニック飼料でのびのび育った鶏の肉を使用。穀物アレルギーに配慮し、イネ科の穀類を使わずに(グレインフリー)グリーンピースやイエローピースといった豆類でカバーしています。
タンパク質と炭水化物の割合もちょうどよく、バランスのとれた栄養摂取と共に、健康的な肝臓の維持に役立つでしょう。
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第1位:モグニャン
評価 | Sランク |
価格 | ¥3,960 |
量 | 1.5kg |
カロリー(100gあたり) | 約374kcal |
メイン食材 | 白身魚(スケトウダラ) |
生産国 | イギリス |
酸化防止剤 | ビタミンE |
着色料 | 未使用 |
穀物 | 未使用(グレインフリー) |
賞味期限 | 常温未開封で製造日より18ヶ月 |
赤ちゃんの離乳食としても使われるほど、安全性が高い白身魚(スケトウダラ)がメインの「モグニャン」。
白身魚は高タンパクながらも低脂肪なので、肝臓が弱り気味なシニアなどでも安心して食べさせられます。また、白身魚は低脂肪なのに旨み成分がたっぷりなので、食欲がない猫ちゃんの食いつきも期待ができますよ。
魚メインかつグレインフリーでアレルギー対策は完璧。炭水化物源としては、低アレルゲンかつ良質な食物繊維でお腹の健康を保つさつまいもやカボチャが使われています。
猫の体の負担を減らすことを最大限に考えられた、子猫からシニアまで自信を持ってオススメできるフードです。
(※「モグニャン」は療法食ではないので、現在肝臓の病気に罹っている猫ちゃんは、獣医さんに指定されたフードを選ぶようにしましょう。)
肝臓病・肝臓サポートのキャットフードを選ぶときのポイント
肝臓病・肝臓サポートのキャットフードを選ぶときのポイントは以下の5つです。
※第一に、肝臓は毒物を分解する解毒効果があるので、肝臓に負担をかけないためには、毒物の原因となる可能性のあるものを避け、良質なフードを選ぶことを心がけましょう。
良質なタンパク質を適度に使用したものを選ぶ(摂りすぎ注意)
完全肉食動物の猫にとって最も大切な栄養素であるタンパク源。
安いからといって、どんな状態の肉や魚が使われているかわからない(ミートミールや副産物など詳細が不明なもの)キャットフードでは、肝臓にさらに負担をかけてしまいます。
また、タンパク質の取りすぎは、余分なタンパク質をエネルギーに変える段階でアンモニアが発生。このアンモニアが肝臓に特に負担をかける原因となります。
過度な高タンパクを避け、炭水化物も適度に摂取しましょう。
脂肪が控えめなものを選ぶ
高すぎる脂肪も肝臓への負担となります。過度な高タンパク・高脂肪のものは避けましょう。
適度な炭水化物
炭水化物が不足すると、上でも説明したように、エネルギー源としてタンパク質や脂肪が使われてアンモニア生成の原因となります。
炭水化物としては、猫の体内で消化しにくいイネ科の穀類ではなく、消化に良く栄養価の高いイモ類・豆類などを使用したものがおすすめです。
無添加・オーガニックのものを選ぶ
毒物の原因となるものとして最も考えられるのは不要・有害な添加物。人工添加物は毒素となり体にたまりやすく、肝臓に大きな負担をかけてしまいます。
人工添加物を使用していない無添加のキャットフードを選ぶことは、基本中の基本。農薬や抗生物質を含む食材を使わず、厳しい基準をクリアしたオーガニック認定のものだとさらに安心ですね。
かかりつけの獣医師に相談して選ぶ
いつも診てもらっている獣医さんがいるなら、まずは相談しておすすめのフードを聞いてみましょう。
猫によってフードが身体に合う合わないは差が出ます。特に療法食を与える場合は、個人の判断で決めずにプロのドバイスをもらうに越したことはありません。