猫の健康な成長に必要不可欠な食事。栄養たっぷりのフードを毎日与えていても、肝心の猫自身が美味しく食べてくれなかったら、飼い主としてもガッカリしてしまいますよね。すぐに飽きてしまったり、必要な栄養分をとらずに病気になってしまったら心配でしょう。
今回は、猫に美味しく食事をとってもらうための工夫。キャットフードを温めることによる効果と注意点についてご紹介したいと思います。
[Photo by Tom Thai]
1.フードを温める(ふやかす)ことによる効果
まず最初にフードを温める(ふやかす)メリットを見ていきましょう。
ウェットフードを温めると・・・良いニオイで食欲が出る
猫が食べ物をおいしそうだと判断する大きな理由はニオイ。嗅覚が優れている猫は、良いニオイがするものに素直に飛びつきます。
特に、冷蔵保存していた缶詰などのウェットフードは、食べる直前に人肌程度に温めることでニオイが出て、猫が食い付きやすくなります。
ドライフードをふやかすと・・・柔らかくて食べやすい
離乳食から、固型フードに切り替えていく子どもの時期の猫は固いものを噛みきる歯や、消化機能が未熟です。年をとった高齢期の猫も同じく。また、病気などで歯が悪い猫にもおすすめ。固型フードが食べにくそうだと思ったら、少量のぬるま湯を加え、ふやかして柔らかくしてあげましょう。
総合栄養食であるドライフードは猫にとって必要不可欠の主食。ふやかしても栄養は変わらないので、猫の状態によってドライフードのふやかしを上手く使ってみましょう。
2.温め(ふやかし)方
では、次に肝心のフードを温める方法をいくつか見ていきましょう。
電子レンジ(ウェットフード)
一番早くてラクなのが、電子レンジでの加熱。冷蔵庫保存で冷たくなったものをレンジで約20秒ほど、人肌程度に温めましょう。
湯せん(ウェットフード)
適度な温かさに調節できるのが、湯せん。適量をラップにしっかりと包み、人肌程度のお湯で湯せんして温めましょう。
フード用のお皿を温める(ウェットフード)
フード自体ではなく、フードをのせるお皿を予めお湯で温めておく方法です。常温のフードに少しでもニオイ効果を追加したい場合は、お皿を温めてみましょう。
お湯を加えてふやかす(ドライフード)
ドライフードに少量のお湯を加え、ふやかしながら温める方法。脱離乳食後の子猫や、病気で歯が弱い猫、高齢期の老猫におすすめです。
温めたウェットフードをドライフードの上からかける
コンビネーション方式です。ドライフードに飽きてしまい、なかなか食べてくれないときは、人肌程度に温めたウェットフードをドライフードの上からかけてみましょう。
見た目もいつもと違うし、ニオイも引き立つので、ウェット・ドライとまとめて平らげてくれるかもしれません。
3.フードの温め・ふやかしの注意点
最後に、フードを温める・ふやかす際の注意点をまとめてご説明します。
ウェットフードを温める際の注意点
電子レンジを使う場合・・・
⇒加熱しすぎると猫が勢いよく食べた時に火傷をしてしまうかもしれません。必ず人肌程度にとどめ、猫が食べる前に熱さをチェックしましょう。
冷凍保存から解凍する場合・・・
⇒電子レンジで解凍すると、せっかくの栄養成分を損なってしまいます。栄養分・鮮度を損なわないように、必ず前日から冷蔵保存に切り替えて解凍し、冷蔵解凍した後に電子レンジや湯せんで人肌程度に温めましょう。
ドライフードをふやかす際の注意点
ドライフードは、もともと固いカリカリの食感を楽しむためのフードで、ふやかす用につくられていません。ふやかしてもすぐにかたくなったり、鮮度が落ちてしまい、決して美味しそうになるわけではないのです。
固いドライフードは歯の成長や虫歯予防にもなります。食べやすいからといって健康な猫に、ふやかしたドライフードを与えていても、鮮度が落ちるばかりか歯の成長に影響したり虫歯の原因になることも。
ドライフードをふやかしてあげるのは、消化機能や歯が未熟な子猫、高齢期で固いフードが噛みづらい老猫、そして歯の病気などをかかえる猫に限定しましょう。
健康な成猫が固形のドライフードに飽きて食べなくなってしまったら、上でご紹介したように、人肌程度に温めてニオイの引き立つウェットフードをドライフードの上からかけてみたりと、工夫してみましょう。
まとめ
以上、猫に美味しく食事をとってもらうための工夫。キャットフードを温めることによる効果と注意点についてご紹介しました。
☑キャットフードを温める理由と効果は・・・
- 猫はニオイに敏感。ウェットフードを温めて良いニオイを出すことで食欲増進!
- 体調や成長ステージに合わせて効果発揮。ドライフードをふやかせば柔らかくて食べやすい!
☑キャットフードの温め(ふやかし)方
- ウェットフードを電子レンジで加熱
- ウェットフードをラップで湯せん
- フード用のお皿をお湯で温めておく
- ドライフードをお湯でふやかす
- 温めたウェットフードをドライフードの上にかける
⇒全て、人肌程度の食べやすい温かさに!
☑キャットフードを温める(ふやかす)際の注意点
- 電子レンジは温め過ぎると火傷の原因に!
- 解凍は電子レンジではなく、冷蔵庫解凍で栄養分・鮮度をキープ!
- ドライフードは固形だからこそ、歯の成長や虫歯予防になる!
- 健康な猫のドライフードはふやかさず、温めたウェットフードを上からかけて食欲アップ!
猫がいつもの食事に飽きてきたら、食欲がなくなってきたら、体調不良で消化が良いものを食べさせたいと思ったら、試してみてはいかがでしょうか。
是非、猫の食事の参考にしてみて下さい!