猫がかかりやすい疾患の1つである下部尿路疾患、ストルバイト結石。
早く健康に戻ってほしい反面、猫におねだりされたり、いつもの食事を食べなくなったら、おやつに頼ってしまいそうですが、ストルバイト結石の猫ちゃんにおやつをあげてもいいのでしょうか?
今回は、尿路疾患の猫ちゃんへのおやつについて、ご紹介したいと思います。
- 尿路結石とは?
- 尿路疾患の猫ちゃんにおやつをあげても大丈夫?
- 尿路疾患の猫ちゃんにもおすすめできるおやつ
それでは、順番に見ていきましょう。
1.尿路結石とは?
尿路結石とは、腎臓・尿管・膀胱・尿道の中に結石ができる病気。結石は数ミリから数センチの大きさになるものまで。尿管結石・尿結石とも呼ばれています。
「おしっこの病気」の3大原因とされるのが、特発性膀胱炎、ストルバイト尿(結)石、シュウ酸カルシウム尿石。特にストルバイトは多くの猫が経験しています。
気付かずに放置すると、おしっこが詰まってしまい、腎不全や尿毒症を引き起こし最悪の場合は死に至ります。
この恐ろしい尿路結石、猫にとっては珍しいものではなく、特にオスの猫がかかりやすい病気とされています。
2.尿路疾患の猫ちゃんにおやつをあげても大丈夫?
結論としては、もちろん、あげない方がいいです。
ただ、こちらは状況によりけりだと思うので、以下、状況別に説明していきますね。
療養食中は、おやつNG!
ストルバイト結石にかかってしまい、病院から勧められた療養食で治療中の猫ちゃんには、おやつはもちろん厳禁です。
療養食を与えている間に、おやつを与えてしまうと療養食の効果が得られなかったり、機能しなくなってしまうことがあります。おやつだけでなく、他のフードをあげることもよくありません。
尿結石の経験がある全ての猫ちゃんにかつお節や煮干しNG!
結石はマグネシウムやカリウムから作られます。つまり、塩分の濃いもの、ミネラル分の摂りすぎで尿結石になってしまうことが多いのです。
人間用のものは、味付けが濃いのでもちろんダメですが、猫用の減塩のものも、尿路疾患の猫ちゃんには与えないようにしましょう。
3.尿路疾患の猫ちゃんにもおすすめできるおやつ
尿路疾患の猫ちゃんに必要なケアとして以下のことが挙げられます。
- 水分をたくさんとる
- 食べ物は塩分に注意
- アルカリ性から酸性の尿に変える
塩分控えめは上でも説明しましたが、水をたくさん飲みトイレの回数を増やすことで、おしっこが薄くなり結石予防になったり、結石を溶かす酸性の尿に保つ食材を使ったおやつをあげることは効果的といえるでしょう。
トイレをいつも清潔に保つこと、ストレスがたまらないよう適度に運動させる環境をつくることも大切です。
以下、尿路結石の猫ちゃんにも食べさせられるおやつをいくつか見ていきましょう。
鶏モモ肉の茹で汁スープ
鶏モモ肉の茹で汁のみ、何も味付けせずにあげてみましょう。鶏の香りもしっかりついているので、お水よりも飲んでくれやすいでしょう。
鶏モモ肉は他の部位に比べて若干ですがリンが少ないのでおすすめ。ささみでも良いですね。
飲みっぷりが良ければ、水分補給にもなって、結石予防にも役立つでしょう。
サイペット クランベリー顆粒 犬猫用
原材料:クランベリー粉末 210mg エキナシア パープレア粉末 105mg オレゴングレープの根粉末 34mg アスコルビン酸カルシウム 34mg フレイバーその他 1,117mg
おやつとしてではないですが、獣医推奨, 療法食として販売されているイヌ・ネコ用栄養補助食品。尿を酸性に保つ機能を持つクランベリーをメインに使った粉末です。
これをいつものご飯にふりかけることで、尿が酸性に保てる、実際に改善があったという口コミもあります。チキンレバーの香りで食欲を刺激します。
まとめ
以上、今回は尿路疾患の猫ちゃんへのおやつについて、ご紹介しました。
ストルバイト結石などの尿疾患は、猫にとって非常によくある病気であり、一度なってしまうと再発する可能性も。もう治ったからと言って、安易に前と同じおやつをあげていたら、再発してしまう可能性があります。
基本的にはおやつはNG。療養食でまずはしっかり治す。この姿勢は忘れないようにしましょう。
まずは獣医さんの指示に従い、愛猫の健康を第一に考えるようにしましょうね。是非、参考にしてみて下さい!