ペットフード業界ではかなり有名なヒルズの「サイエンス・ダイエット」。
今回の解析は、天然素材を使った『サイエンス・ダイエット(アダルト チキン 成猫用)』です。
原材料と成分について詳しく分析し、口コミでの評判を調査しました。
サイエンス・ダイエット(アダルト チキン 成猫用)の解析
評価内容 | 原材料 :★☆☆☆☆ 安全性 :★★★☆☆ コスパ :★☆☆☆☆ 食いつき:★★★☆☆ 口コミ :★★★☆☆ |
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容量/価格 | 1.8kg/約2,000円 |
1kgあたり | 約1,100円 |
カロリー | 416kcal/100g |
メイン食材 | チキン |
原産国 | アメリカ |
酸化防止剤 | △(動物性油脂) |
着色料・保存料 | ◎(不使用) |
穀物 | ✕(小麦、トウモロコシ、コーングルテン、米) |
対応年齢 | 成猫(1~6歳) |
賞味期限 | 未開封:パッケージに記載 開封後:1ヵ月目安 |
販売元 | 日本ヒルズ・コルゲート |
最安値 | Amazon |
完全肉食動物である猫に一番重要なものは動物性タンパク源。「サイエンス・ダイエット」も主原料はトリ肉(チキン・ターキー)となっているので良いですね。
しかし、主原料こそ肉であるものの、小麦・トウモロコシ・米と穀類の配合が多いのは気になりますね。
ちなみに炭水化物の値はなんと37%(※後述の成分参照)。割合が多すぎる上に、タンパク質よりも炭水化物の方が多いのは猫にはよろしくありません。成長盛りか、よほど運動をしない限り、肥満の原因になってしまいます。
サイエンス・ダイエットの成分と原材料
サイエンス・ダイエット(アダルト チキン 成猫用)の原材料と成分は以下のとおり。
(※【ピックアップ食材】は緑文字、【好ましくない原材料】は赤文字で表記)
原材料:トリ肉(チキン、ターキー)、小麦、動物性油脂、トウモロコシ、コーングルテン、米、ポークエキス、ビートパルプ、魚油、ミネラル類(ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン、リジン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)
成分:たんぱく質30.0%以上、脂質18.5%以上、粗繊維2.5%以下、灰分7.5%以下、水分6.0%以下、カルシウム0.40%以上、リン0.40%以上、マグネシウム0.100%以下、タウリン0.10%以上、ビタミンE525IU/kg以上、ビタミンC85mg/kg以上
小麦、トウモロコシ、コーングルテン、米
猫の体内は穀類の消化が難しく、炭水化物の重要度も低いと言われています。
公式サイトには「高品質で消化のよい原材料を使用」とありますが、穀類自体がそもそも猫にとっては消化に悪いです。原材料欄の上の方(多く含まれているもの)に記載されているのは残念です。
また、小麦やトウモロコシは、アレルギーを引き起こす可能性が高いと言われています。元々アレルギー持ちの猫ちゃんはもちろん、健康な猫でもいつアレルギー体質になってしまうかわかりません。(もちろん個体差はあります) いずれにせよ使っていないに越したことはありません。
また、コーングルテンとは、トウモロコシの搾りカスのことです。かさ増し効果が大きいです。
ビートパルプ
ビートパルプとは、砂糖大根から成分を搾りとったあとのカスのこと。こちらもかさ増し効果です。消化に悪く便秘の原因になることも。
動物性油脂
“動物性油脂”とひとくくりにされたら、何の動物の油脂なのか全くわかりませんね。あいまいな表現は危険です。
動物性油脂は酸化が非常に早く、加工段階でほとんど必ず酸化防止剤が使われています。動物性油脂に使われた酸化防止剤は表記の義務がないため、強い合成の酸化防止剤が使われているかも。
※フード全体に使われている酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)は天然のものなので比較的安全です。
サイエンス・ダイエットの口コミ評判
実際にサイエンス・ダイエット(アダルト チキン 成猫用)を使った人の口コミ情報を集めました。
良い口コミ評判
安心してあげている(楽天市場より)
健康状態を見て、食べる種類を調整しています。獣医さんではないので勝手に判断してますが、毎日近くで見ていると感じる事があります。サイエンスダイエットは安心してあげることが出来ます。
食いつきが最高にいい(楽天市場より)
食い付きが最高にいいです。けど、少しウンチがやわらかめになった気もします。でも、体調はすごぶるよく、健康そのものです。
悪い口コミ評判
嘔吐とにきびが・・・(Amazonより)
サイエンスダイエットにした途端、嘔吐とにきびという身体的によくない症状が出たため、サイエンスダイエットをあげるのが怖くなりましたし、猫の体に負担をかけるような餌をあげてしまっていたことがすごく辛いです。
皮下脂肪と内蔵脂肪が・・・(Yahoo知恵袋より)
10ヶ月のロシアンブルー、メス(避妊手術、済み)を飼っています。避妊手術のときに獣医さんに 体重は平均だけど、おなかを切ったら皮下脂肪・内臓脂肪がすごかったよ。といわれました。
ペットショップのお兄さんに相談すると、今まで食べていた「サイエンスダイエット」は炭水化物が多いと言われました。
『キャットフードの達人』管理人の見解
まとめ:サイエンス・ダイエットが選ばれる主な理由
- 食いつきが良い
- 獣医さんのおすすめ
- 有名なペットフードメーカー
結果『サイエンス・ダイエット』は、炭水化物の割合が非常に多いキャットフードであることが分かりました。
『サイエンス・ダイエット』にはいくつか種類があり、肥満猫用のライトや運動不足猫用のインドアキャットもありますが、いずれも脂肪分は少なくなっても炭水化物は40%以上となっています。
獣医師も勧めているので、有害というほどではないですが、与える量や種類にはじゅうぶん注意が必要です。
獣医さんのおすすめということで使いやすいという方、食いつきもよく猫もすこぶる健康だという方がいる一方で、やはり炭水化物の量が、皮下脂肪、内臓脂肪に実際に影響していることがわかりますね。
また、嘔吐やにきびといった症状も心配ですね。穀類が影響してアレルギー反応を起こした、もしくは相性が悪かったのかもしれません。
いずれにせよ、あまりにも穀物(しかも猫には重要度の低い炭水化物)が多いフードは要注意です。猫は人間とは体のつくりが違うのです。