日本では知名度がかなり高い日清ペットフードの『懐石』シリーズ。CMでも、いかにも「おいしそう~」なキャットフードで印象的です。
今回の解析は、『懐石zeppin(海の風味のしらす添え)』です。原材料と成分について詳しく分析し、口コミでの評判を調査しました。
懐石zeppin(海の風味のしらす添え)の解析
評価内容 | 原材料 :★☆☆☆☆ 安全性 :★☆☆☆☆ コスパ :☆☆☆☆☆ 食いつき:★★☆☆☆ 口コミ :★★☆☆☆ |
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容量/価格 | 220g/約300円(22g✕10袋) |
1kgあたり | 約1363円 |
カロリー | 340kcal/100g |
メイン食材 | 穀類(とうもろこし/中白糠/コーングルテンミール/小麦粉/ホミニーフィード) |
原産国 | 日本 |
酸化防止剤 | △(動物性油脂) |
着色料・保存料 | ✕(食用黄色5号/食用赤色3号/食用黄色4号/食用青色1号/食用赤色102号) |
穀物 | ✕(とうもろこし/中白糠/コーングルテンミール/小麦粉/ホミニーフィード) |
対応年齢 | 成猫(1歳~) |
賞味期限 | 未開封:18ヶ月 開封後:1ヵ月目安 |
販売元 | 日清ペットフード |
最安値 | Amazon Rakuten |
好ましくない食材だらけ・・・。これはおすすめできないですね。主原料に穀物を大量に使用。詳細のない動物性油脂。そして恐ろしいほど多くの着色料。
野生の猫の食事には程遠く、人工的に見た目だけ良く作られたキャットフードです。
懐石zeppin(海の風味のしらす添え)の成分と原材料
懐石zeppin(海の風味のしらす添え)の原材料と成分は以下のとおり。
(※【ピックアップ食材】は緑文字、【好ましくない原材料】は赤文字で表記)
原材料:穀類(とうもろこし/中白糠/コーングルテンミール/小麦粉/ホミニーフィード)/魚介類(フィッシュミール/フィッシュパウダー/しらす/まぐろ節)/肉類(ミートミール/チキンミール)/動物性油脂/大豆ミール/オリゴ糖/野菜類(キャベツパウダー/にんじんパウダー/ほうれん草パウダー/かぼちゃパウダー)/ミネラル類(カルシウム/リン/カリウム/ナトリウム/塩素/鉄/銅/マンガン/亜鉛/ヨウ素)/ビタミン類(A/D/E/K/B1/B2/B6/パントテン酸/ナイアシン/葉酸/コリン)/アミノ酸類(メチオニン/タウリン)/食用黄色5号/食用赤色3号/食用黄色4号/食用青色1号/食用赤色102号/酸化防止剤(ローズマリー抽出物)
成分:水分(10.0%以下)/たんぱく質(27.0%以上)/脂質(9.5%以上)/粗繊維(4.0%以下)/灰分(9.0%以下)
とうもろこし、中白糠、コーングルテンミール、小麦粉、ホミニーフィード
安価なフードにありがちな主原料が穀類のフードの典型です。とは言ってもこの「懐石」、そこまで安いというわけではないのに、これは非常に残念です。
記されているものはすべてでんぷん(炭水化物)が豊富なイネ科の穀物。炭水化物は猫にとって重要度が低く、消化にもよくありません。また穀物アレルギーのある猫ちゃんは一発でNGですね。
今は症状のない猫でも、トウモロコシや小麦を多く摂取しすぎていると、今後アレルギーを引き起こす可能性が高いといわれています。
コーングルテンミールとホミニーフィードはいずれもトウモロコシの副産物。中白糠(ぬか)は玄米を精製するときに出るものでビタミン・ミネラルなどの栄養はあると言われているものの、猫には消化しづらい炭水化物が多く含まれているので、主原料の中に入っているのはよろしくないですね。
フィッシュミール、ミートミール
完全肉食動物の猫に必要な動物性タンパク質は”ミール”ばかり。これは心配ですね。
ペットフードにある”ミール”という言葉は”粉状のもの”という意味で使われていますが、これはメーカー側にとても都合がよい言葉です。
特に”ミートミール”や”フィッシュミール”など、一体何の(魚)肉が使われているのか全く情報がないですよね。特に安価なフードには、人間が食べることができない本来廃棄すべき動物(魚)の肉が使われている危険性があります。(死がいや病死した家畜など)
本当に良質なフードには、ミール系なんて一切入っていません。新鮮な食材であれば、しっかりとそのように表記してあるはず。大切な動物性タンパク源が”ミール”ばかりのフードは危険です。
動物性油脂
動物性油脂という言葉、非常にあいまいです。いったいどのような状態の何の動物を使ったのか、不安になりますね。
また、動物性油脂は酸化が非常に早く、フードに加工する段階から酸化が始ってしまうため、ほとんどのフードに酸化防止剤が使われています。
そして怖いのは動物性油脂に使われた酸化防止剤に関しては、原材料欄に表記の義務がないということ。
原材料欄の最後に酸化防止剤として比較的安全な天然のローズマリー抽出物が使われていますが、これはフード全体に使った酸化防止剤であり、必ずしも動物性油脂に対して使われているわけではないのです。
つまり表記していないだけでもっと強い酸化防止剤が使われている可能性があるということ。良心的なフードには動物の詳細とカッコ付けで使った酸化防止剤が明記してあります。【例:鶏脂(ミックストコフェロールで保存処理)※ミックストコフェロールは天然の酸化防止剤】
大豆ミール
身体に良いと思われがちな大豆ですが、大豆ミールは大豆から有用な成分を搾り取ったあとのカス。かさ増し効果でしかありません。
栄養がない上に消化不良の原因になってしまうこともあります。
食用黄色5号、食用赤色3号、食用黄色4号、食用青色1号、食用赤色102号
言うまでもなく、着色料は猫には一切必要ありません。
そもそも猫は人間ほどの色の識別能力はなく、視覚ではなく嗅覚で食べ物を判断します。つまり、着色料は猫ではなく、飼い主(つまり人間)においしそうに見せるためのカモフラージュなのですね。
添加物は猫にとって不要どころか有害になる可能性も高いので、着色料や香料などの添加物は入っていないものを選びましょう。
懐石zeppin(海の風味のしらす添え)の口コミ評判
実際に懐石zeppin(海の風味のしらす添え)を使った人の口コミ情報を集めました。
良い口コミ評判
開けるたびに新鮮で猫も喜ぶ(ブログより)
粒が小ぶりで薄めなことも食べやすかったようですね。
それに小袋入りのほうが食べるたび、開けるたびに新鮮で猫も喜ぶんですよね
小分けが◎(Amazonより)
小分けされてて、使いやすい
悪い口コミ評判
着色料が残念・・・(楽天市場より)
いかにも食いつきのよさそうな香りがします。
療法食の上にかけてあげると、食欲のなかった子が食べてくれました!
お値段もよいのですが、小分けになっていて香りも飛ばないですし、トッピング用として利用しようと思います。
残念なのはやはり着色料…(T□T)
おいしそうな香りが逆に不安(楽天市場より)
食べてはくれますが、いかにもおいしそうな香りがするので、今までオーガニック系のフードを与えていた分、少し不安になります。こればかりを与えるのではなく、たまのご褒美にあげようと思います。
好ましくない素材(ブログより)
すべてのアイテムに動物性脂肪が使用され、ほとんどのアイテムにミートミールが使用されている。
『キャットフードの達人』管理人の見解
まとめ:懐石zeppinが選ばれる主な理由
- 良い香りで食いつき◎
- 有名な国産メーカー
- 小分けパックで使いやすい
結果『懐石zeppin』は、人工的に見た目だけ良く作られたキャットフードであることが分かりました。
総合栄養食との表記がありますが、これを毎日の食事にするのは非常に危険ですね。栄養がかたよるだけでなく、アレルギー発症や思わぬ病気を引き起こす可能性もあります。
『懐石』の場合、意外と高いのがさらに難点です。買う前にしっかりと原材料を忘れずにチェックしましょうね。
香りが良いので食いつきが良いという口コミがとても多く、やはり見た目がおいしそうという点で人気があるようです。
小分けパックなので、開けたての香りが良いというのもあるかもしれませんね。
ただし、パッケージや見た目に惑わされて原材料をチェックしていないと後々心配です。最後の方が言っているよう、知識がないと見落としがちな動物性脂肪やミートミールの使用は非常に危険です。
危険成分に関しては、より多くの飼い主さんに知ってもらいたいですね。