ペットの健康を第一に考えたフードを提供する超有名なペットフードブランド『ロイヤルカナン』。
今回は、そんな『ロイヤルカナン 減量サポート ドライ』のキャットフードを徹底解析!成分の分析から、リアルな口コミ評価まで、まとめてご紹介したいと思います。
■今回の参考商品:ロイヤルカナン 減量サポート ドライ
[Photo by cotaro70s]
「ロイヤルカナン 減量サポート ドライ」とは?
[出典:http://www.royalcanin.co.jp/]
参考価格
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4,000円(内容量2kg)※Amazon参考 |
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1kgあたりの価格 | 約2,000円/1kg |
1日あたりのコスパ | 約70円/日(1日35g換算) |
原産国 | フランス |
メイン食材 | 肉類(鶏、七面鳥) |
酸化防止剤・保存料 | ×(BHA、没食子酸プロピル) |
着色料 | ◎(不使用) |
穀物 | ×(コーングルテン、小麦) |
公式サイトを見てみると、「ロイヤルカナン 減量サポート ドライ」のキャットフードは以下のような特徴を掲げています。
- カロリー摂取量制限
- 必要なタンパク質・ビタミン・ミネラルはしっかり調整
- 骨と関節の健康維持
- 各ミネラル成分を調整し、尿結石に配慮(pHケア)
減量を必要とする猫のために特別に調整された食事療法食です。次の項目で、原材料と成分を詳しく見ていきましょう。
ロイヤルカナン 減量サポート ドライの原材料と成分
続いて、「ロイヤルカナン 減量サポート ドライ」の原材料と成分を詳しくみてみましょう。
(【好ましくない原材料】は赤文字で記載)
原材料:肉類(鶏、七面鳥)、小麦、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、植物性繊維、コーングルテン、加水分解動物性タンパク、動物性油脂、ビートパルプ、魚油、サイリウム、加水分解甲殻類(グルコサミン源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、加水分解軟骨(コンドロイチン硫酸源)、アミノ酸類(L-リジン、タウリン、L-カルニチン)、ミネラル類(K、Cl、P、Ca、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
[出典:http://www.royalcanin.co.jp/]
評価:Dランク
主原料には、鶏肉や七面鳥肉といった、猫に最も重要な栄養素である動物性タンパク源を使用。
公式サイトの説明にもあるように、骨と関節の健康維持のため、オメガ3系脂肪酸(EPA、DHA)およびビタミンE、Cが調整されているのが、成分表からもわかります。また、尿結石に配慮してマグネシウムの値が0.09gと低めなのも助かりますね。
猫に必要な栄養は十分に摂って健康を保ちつつ、減量を目指すフードとして作られているのでしょう。
しかし原材料には何点か気になるものがありますね。詳細のわからない”植物性”・”動物性”・”魚”などのあいまいな表記が多いのも少し心配です。以下、詳しく見ていきましょう。
コーン・小麦などの穀類使用
主原料が肉なのはとても良いですが、そのあとに続くのが、アレルギー発症の危険性が高いコーンや小麦なのが気になります。
また、小麦に含まれるタンパク質(グルテン)は、実は米よりもカロリーがやや高いのが特徴。
肉食動物の猫にとって炭水化物を含むイネ科の穀類は消化に悪いので、肥満の解消・減量用フードに小麦が多く使われているのは疑問が残りますね。
実際、成分表を見てみると「脂肪」は11.2gと控えめなものの、「炭水化物」が31.6gと多めなのがわかります。
「グルテンフリー(小麦不使用)」や「グレインフリー(イネ科の穀物一切不使用)」のプレミアムフードの方が、猫の身体への負担は少ないでしょう。
強い化学合成の酸化防止剤
添加物で気になるのは何と言ってもBHA、没食子酸プロピルなどの合成の強い酸化防止剤。特にBHAは発がん性があることがわかっています。
健康に影響を及ぼす量ではないことは「ロイヤルカナン」側でも説明がされていますが、毎日の食事で自然と体に堆積していくので、愛猫の体調に異変を感じた時は使用を避け、獣医師に相談しましょう。
動物性油脂について
“動物性油脂”という総称では、いったい何の動物の油脂なのか全くわかりません。あいまい表現は信用できませんよね。
また、動物性油脂は酸化が早いので、加工段階でほぼ必ず酸化防止剤が使われています。実際、BHA、没食子酸プロピルといった強い合成の酸化防止剤が使われているのは、動物性油脂に対してかもしれません。
ビートパルプの使用
食物繊維として使われているビートパルプですが、実際は砂糖大根の搾りカスのことで、食物繊維としての栄養価はほとんどないといわれています。
また、便を固める効果があるので、便秘気味の猫ちゃんは悪化してしまうかも。
ロイヤルカナン 減量サポート ドライの口コミ評判
それでは最後に、実際に「ロイヤルカナン 減量サポート ドライ」を使った飼い主さんの口コミ評判をいくつか紹介します。
試しにこれに替えたところ、まず、下痢がとまり、しっかりしたウンチになり、吐いてた仔も吐く頻度が、減り、満腹感があるせいか、朝5時からの御飯の催促がなくなり、食べる量も多少ですが、減り、いい感じなので、前のを止めて、これと、同タイプの満腹サポートをまぜてあげることにしました。(Amazonより)
医者に勧められて与えていますが猫6匹居るためすぐになくなります。減量サポートですが、減りすぎず増えすぎず、でしょうか。たまに味を変えてあげるため、他のを混ぜて与えていたら少し太っていたので、地味にこの商品の効果があるように思っています。(楽天市場より)
肥満認定された猫2頭に食べさせています。すごく美味しいみたいで他の猫にも人気ですが、肥満でない猫に食べさせないよう見張っているのが大変です。(楽天市場より)
病院の先生のススメでこれにしてからこれ以外食べません。
ダイエット効果は???でも、今まで以上に肥る事はありません。(Amazonより)
現在肥満猫のダイエットのためにロイヤルカナンの減量サポートを食べさせていましたが、少々便秘気味になってしまいました。毎日うんちは出るのですが、硬いみたいです。(Yahoo知恵袋より)
市販の安価なフードからこちらに変更してすぐは目に見える変化があるようです。食いつきもよく、猫にも好評のようですが、肝心のダイエット効果は「なんともいえない」という意見がほとんどでした。
また、肥満猫と痩せ猫の多頭飼いの家庭にとってはなんともコントロールが難しいようですね。肥満猫だけに食べさせたいのに、減量が必要ない猫が食べてしまう、などの口コミも目立ちます。
最後の口コミのように、便秘気味でウンチがかたいのは、原材料のビートパルプが関係している可能性がありますね。不要なものを排泄して、健康的に痩せるためのフードなのに、便秘を促してしまっては何の意味もありません・・・。
まとめ
以上今回は、「ロイヤルカナン 減量サポート ドライ」の原材料や成分、みんなの口コミや評判を紹介しました。
結果「ロイヤルカナン 減量サポート ドライ」は、減量用につくられた食事療法食ですが、大幅なダイエット効果はあまり期待できないフードであることが分かりました。
もちろんすぐすぐ痩せるわけではないので、続けることに意味がありますが、消化に悪い穀類(炭水化物)や、肥満の原因になりかねないグルテン、便秘を悪化させるかもしれないビートパルプが入った食事を毎日食べさせるのはおすすめできません。
療法食なので、獣医師の指示に従うのが第一ではありますが、他にも無添加で穀物不使用のグレインフリーフードや、消化に良い食材を使った低カロリーフードも存在するということを覚えておきましょう。